2015.05.19
超重要!ウェブ解析やアクセス解析をして集客を最大化する基本原則とは
あなたはウェブサイトにおける集客や売上に伸び悩んだことはありませんか?ウェブ担当者や責任者は、その効果に期待をしていたのに、制作してもらったウェブサイトにあまり効果が得られなかったら落ち込みますよね。むしろ、効果を出さないと!と焦りも出てきてしまうかと思います。
しかし、現にウェブサイトにおける効果を「実感出来ている」企業や担当者は数%とも言われているんです。つまり、ほとんどの企業や担当者はウェブサイトにおける効果を実感出来ていないと言っても過言ではありません。
では一体、どのようにすればウェブサイトで「集客を最大化」することができるのでしょうか?それはウェブサイト「公開後」が鍵になっています。公開後に「ウェブ解析」を行い、そこから得たデータを元に「施策」を考え、それを「実行」して改善していくことです。事実、効果を発揮しているウェブサイトは常に担当者がウェブ解析を行い、施策を実行して数字を追っているんです。
そこで今回は、「ウェブ解析・アクセス解析をして集客を最大化する基本原則」をご紹介します!しかしウェブ解析はこの記事だけではとても解説ができないため、シリーズ化してご紹介していきたいと思います!
そもそもウェブ解析・アクセス解析とは?
そもそも「ウェブ解析」や「アクセス解析」とは何のことでしょうか?定義が曖昧な部分もあるのですが、ウェブ解析とは「ウェブを活用して事業活性化に繋がる解析をすること」で、アクセス解析とは「ツールを使用してデータを見る」ことです。その定義に則り、今回はウェブ解析について解説したいと思います。
もっと詳しく書くと、ウェブ解析は「アクセス解析ツールを使用して得たデータ(訪問客数や流入元など)を元に、課題を洗い出して、それを解決するような施策を実行すること」をその目標が達成されるまで「とにかく繰り返す」ことです(ちなみにこの「繰り返す」ことをPDCAサイクルといいます)。これがウェブ解析です。
ただ解析データを見るだけでは意味がない
そして、アクセス解析をしてデータを見るだけでは何の意味もないのです。私がウェブ解析を始めたころは、訪問者数やページビュー数を見るだけで「おぉ!こんなにアクセスが来てくれたんだ!」や「凄いアクセスが減っている…」など一喜一憂していました。これも非常に重要なんですが、一喜一憂しているだけでは何も改善されませんよね。
Googleアナリティクス(よく使われている無料の高機能な解析ツール)は「改善するための施策」まで教えてくれるわけではありません。だからこそ、ウェブ担当者や責任者がしっかりとデータを解析した上で、効果的な施策を企画する必要があるのです。
効果的な施策をいち早く見つけることが決め手
そしてぜひ頭に置いておきたいことは、「アクセス解析などのデータ収集にはあまり時間をかけ過ぎない」ということです。データを適切に判断した上で収集することはとても重要なのですが、もっと大切なことは「効果的な施策をいち早く見つけること」なんです。集計することが目的ではなく、効果を最大化することが目的だからです。
つまり、先ほどの「PDCAサイクル」を気持ち早めに回しているうちに、「こういう施策をするとこんなに大きな効果が得られるんだ!」と発見することが大切です。
かといって、施策をあまり深く考えずに企画すると効果が得られないので、「集計は早めに、企画は綿密に」がウェブ解析においては重要だと思います。
ウェブ解析をするメリットとは?
ウェブ解析の概要がお分かり頂けたところで、具体的にウェブ解析のメリットとは何でしょうか?ウェブ解析をするメリットはとてもここに書ききれないほど多くあるのですが、大きく分けて二つあると(大きく分けすぎ…?)私は考えています。
具体的かつ効果的な施策を設計でき、集客を最大化する可能性が広がる
まず一つ目は「ウェブサイトにおける集客を最大化する可能性が広がる」ということです。ウェブサイトは公開して終わり、あとはお客様が来るのを待つだけ…ではありません。ウェブ制作者が言うのも変な話ですが、そのようなウェブサイトは集客にほとんど効果がないでしょう。公開後の「施策」が人間でいう「成長要素」になるためです。
例えば、赤ちゃんが生まれたとき、赤ちゃんは何もしなくても育つのでしょうか?そんなことはありませんよね。お父さんやお母さんが多くの愛情をかけて育てるから立派な大人になっていくのです。ウェブサイトも全く同じです。公開した後は集客できるように「成長」させる必要があるのです。
その「成長」はウェブサイトでいうと「施策」を実行して改善を重ねることです。そして、その「施策」を考える際に力を発揮するのがウェブ解析です。
例えば、ウェブサイトでの売上が著しくない場合、何が原因だと思いますか?答えは「分からない」です。商品購入までのコンテンツに魅力がない場合もありますし、お客様が「購入したい!」と思ってくれていても入力フォームが使いづらく離脱してしまっていることが原因かもしれないからです。
このように原因がはっきりしていない状態で「多分コンテンツに魅力がないからだ」と原因を想定し、「コンテンツに魅力がないからコンテンツをリニューアルしよう」と施策を勘で考えてしまうのは望ましいものではありません。本当の原因は入力フォームかもしれません。
ですから、その原因を特定するためにウェブ解析を行います。ウェブ解析は「お客様が残した足跡」を裏づけに、原因や課題を見つけることができるため、「具体的で効果的な施策」を考える元となるのです。
そして、このように「お客様が残した足跡」をデータとして見ることが出来るのはウェブならではです。例えば、お店の中をお客様がどのように行動したかデータで残すことが可能でしょうか?惣菜コーナーを見て、冷凍食品コーナーを見て…など、不可能ではないかもしれませんが、ウェブであればアクセス解析を設置すれば誰でも「足跡」を分析することができます。これを使わないのは本当にもったいないことです。「具体的で効果的な施策」を考えるためにウェブ解析を行いましょう!
既存サイトの長所を活かしたサイトリニューアルが出来る
二つ目はウェブディレクターやウェブデザイナーにとってのメリットになりますが、「既存サイトの長所を活かしたサイトリニューアルが出来る」ことです。リニューアル対象のウェブサイトを事前に解析することで、「お客様はこういう導線でコンバージョンしているんだ、だからリニューアルの際はもっとこのコンテンツに力を入れよう」や「このページに訪れたリピーターは直帰率が低いが、新規のお客様の直帰率が高い。ということはこのページはユーザビリティに問題があるな」という「具体的で効果的なリニューアル」の設計ができるからです。
すごく個人的な見解なんですが、ウェブデザインって常に数値が関わっていると思うんです。だからこそ私はウェブサイト制作をする際に、必ず徹底したアクセス解析をし、そこで得たデータを元に課題を洗いだした上でデザインやユーザビリティの改善を施しています。個人的には体力的にも精神的にも、ウェブサイト制作で一番大変なのがウェブ解析だと思ってしまうくらいです(笑)
しかし、それくらいウェブ解析と課題の洗い出しをしないと既存サイトの「良い物」を潰してしまう可能性があるんです。セッション数が多く、直帰率が低いページを主観で「分かりづらいから」とリニューアルし、結果直帰率が上がってしまったら何のためのリニューアルか分かりませんよね。
結局、どれだけ頑張っても自分の見解は「主観」になってしまいます。だからこそ、ウェブ解析をし既存サイトの「良い物」を生かした上で、「悪い物」をデータから特定して、具体的な改善策を考えてからリニューアルに取り組めることが望ましいですよね!
ウェブ解析をする前に準備しておきたいこととは?
それでは、早速ウェブ解析の手法をご紹介します!…と言いたいところですが、ウェブ解析をする前に必ずやっておきたいことがあります。それは「KGIを決定する」と「アクセス解析を導入する」ことです。早速見てみましょう!
KGI(Key-Goal-Indicator)を決定する
アクセス解析を導入する前にまず決めておきたいことが「KGI」です。重要目標達成指標と訳され、要は「ウェブサイトにおける最終的なゴール」です。なぜアクセス解析ツール導入の前にこの指標を決めなければならないかというと、この指標を決めないとアクセス解析を導入しても「何が成功で何が失敗」か分からないからです。
例えば、あるウェブサイトで50万円/月の売上を上げたとします。これは成功ですか?それとも失敗ですか?すでにお気づきかもしれませんが正解は「分かりません」です。目標が80万円/月であれば失敗ですし、20万円/月であれば大成功です。
つまり目標が定められていないためにこのような状態になってしまうのです。またウェブ解析は「目標と結果」の差を常に分析し、その差がなくなるように施策を繰り返し行うため、目標の設定が必要になります。目標(KGI)を定めることで、何が成功で何が失敗か明確になり、また常にその数値を追うことになるのであなたのモチベーションの向上にもつながると思います。ぜひ目標を明確にしましょう!※KGIの詳しい算出方法は今後の記事でご紹介させていただきます。
アクセス解析ツールを導入する
ウェブサイトの最終目標である「KGI」が算出できたら、次はアクセス解析ツールを導入しましょう!アクセス解析ツールはその名の通り、アクセス解析やウェブ解析をする際に使用するツールのことで、そのサイトに訪れた訪問者数や流入元など、お客様が残した「足跡」を解析することができます。
アクセス解析ツールには様々な種類があるのですが、よく使われているのはGoogleが提供する「Googleアナリティクス」です。Googleアカウントを持っていれば誰でも無料で利用することができ、何より無料とは思えないほど高機能なアクセス解析ツールです。ウェブ解析をするには必ず必要となるツールですので、ぜひウェブサイトに導入しましょう!
データを集計・分析する手順とは?
これが本題?なのかもしれませんが、ウェブ解析におけるデータの集計や分析はどのような手順で行うのでしょうか?正解は「人それぞれ」です。大切なのは手順ではなく、それを「どのような視点で集計・分析するか」ということだからです。
とはいっても、自分の中でどのような手順で集計するか決めておくことのほうが、効率よく的確に集計が出来るかと思います。ちなみに私の手順は以下です。あくまで参考程度にしかなりませんが、書籍などを読むとこの手順が意外と多かったりします。(※各分析項目の詳細な集計・分析方法は後日ご紹介します)
- 1:主要トレンドを把握する
- 2:流入元を把握する
- 3:参照サイトを把握する
- 4:直帰率を把握する
- 5:主要導線を把握する
- 6:コンバージョン周りを把握する
- 7:キーワードを把握する
大切なのはどのような視点で集計・分析するか
データの集計や分析の手順がなんとなく想像出来たところで、大切なのはそのデータを「どのような視点で集計・分析するか」ということです。例えば、お客様がウェブサイト内でどのようなページを辿ったかを計る「主要導線」ですが、アクセス解析ツールを使用すると簡単に調べることができます。
データを見ると「なるほど、トップページの後に会社概要を見ているのか」と実感できます。が、これは間違いです。その理由は、集計に関して言えば、初めてそのサイトに訪れたお客様とリピーターのお客様では行動が全く異なるためです。集計する際に新規とリピーターで分けて集計しなければなりません。
また、分析に関しても「会社概要を見ているから、もっと情報を追加しよう!」というのは問題ありませんが、大切なのは「多くのお客様が会社概要を見ているということは、不安やリスクを感じているのかな?」というような視点で分析する必要があるのです。
必ず仮定を決めておこう
そして、これは最初に書くべきなのですが「必ず仮説を決めておこう」ということです。先程の主要導線の例でいえば、予め「トップページの後は商品カテゴリーへ行き、商品詳細ページから購入に至る」と仮定するということです。そしてその「仮定」と「アクセス解析から得られた結果」の違いを見比べて、その課題を洗い出すことが重要です。
まとめ
いかがでしたか?ウェブ解析がいかに集客の最大化に必要かお分かり頂けたかと思います。ウェブサイトを「持つ」ことだけが目標であればウェブ解析をする必要がありませんが、ウェブサイトにて何らかの効果を求めるのであればウェブ解析は必須と言えます。
公開した直後のウェブサイトはまだ赤ちゃんです。常日頃からウェブ解析をして、施策を繰り返して改善し、集客出来る立派な営業マンに育てていきましょう!