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2015.05.22

KGIとは?その概要とウェブサイトにおける具体的な算出方法のポイント

KGIとは?その概要とウェブサイトにおける具体的な算出方法のポイント

あなたはウェブサイトの最終的な目標である「KGI」の算出方法にお悩みではありませんか?もしくは「KGIってそもそも何?」という方もいらっしゃると思います。ウェブサイトに関わらず、マーケティングに関してKGIは必ず定めておきたいものですが、「KGIとは何か」という解説はよく目にするものの、ウェブサイトにおけるKGIの具体的な算出方法はあまり見かけませんよね。

では一体、どのようにすればKGIを算出することが出来るのでしょうか?それは「目標とする売上高(円)から逆算して、コンバージョン件数(件)に換算する」ことです。多くのウェブサイトにおいては、コンバージョン(問い合わせ・資料請求・購入などウェブサイトにおける最終的な成果のこと)した時点ですぐに売上(円)が発生することはないためです。

そこで今回は、「KGIの概要とウェブサイトにおける具体的な算出方法のポイント」をご紹介します!

そもそもKGI(Key-Goal-Indicator)とは?

そもそもKGI(Key-Goal-Indicator)とは?

そもそもKGIとは一体、何のことでしょうか?まずはその概要を知ることでより理解が深まりますので、その具体的な定義を見てみましょう!

組織やプロジェクトが達成すべき目標を定量的な指標で表したもの。抽象的な理念や目的のようなものではなく、「いつ、どの指標がどのレベルに到達したら目標達成とみなすのか」を定義したもの(例:3年後に売上高を10億円以上にする)で、その際に選択された指標自体(例:売上高)のことをKGIと呼ぶ場合もある。(引用元:KGIとは|Key Goal Indicator|重要目標達成指標 – 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典)

とのことです。つまりKGIは重要目標達成指標と訳され、ウェブサイトにおけるKGIとはコンバージョン件数(問い合わせ・資料請求・購入などウェブサイトにおける最終的な成果のこと)にあたります。

なぜKGIを定める必要があるのか?

なぜKGIを定める必要があるのか?

それでは一体なぜ、KGIを定める必要があるのでしょうか?私は大きな理由が二つあると考えています。

何が成功で何が失敗か判断出来る

まず一つ目の大きな理由は、KGIを定めないと「何が成功で何が失敗か判断出来る」ということです。例えば、あるウェブサイトで50万円/月の売上を上げたとします。これは成功ですか?それとも失敗ですか?すでにお気づきかもしれませんが正解は「分かりません」です。目標が80万円/月であれば失敗ですし、20万円/月であれば大成功だからです。

つまりKGIが定まっていない場合、「そもそも施策を実行して改善する必要があるか否か」ということすら判断出来ないのです。だからこそ、ウェブ解析やアクセス解析をする前に、必ず定めておかなければならないのです。

KPIを定めることができる

そして二つ目の大きな理由は「KPIを定めることができる」ということです。「KPI(Key-Performance-Indicators)」は重要業績評価指標と訳され、「KGI(目標)に向かってしっかりとプロセスが実施されているか中間的に計測するもの」です。KGIとKPI、もはや何がなんだか…という感じですよね。※ここではKPIの簡単な概要をご説明します。詳しくは後日公開予定の記事をご参照ください。

私がマーケティングを習い始めた頃は、いつもこの二つに混乱させられていました(笑)分かりやすく言うとKPIとはつまり「KGIを達成するために必要なプロセス」のことです。

例えば、KGIが「問い合わせ件数の増加」である場合、つまり問い合わせ件数を増やすためには何が必要だと思いますか?その「何」がKPIです。この場合は「訪問者数の増加」などです。単純に考えれば訪問者数が増えれば、比例してコンバージョン数も増加しますよね。つまりこの場合、KPIは「訪問者数の増加」になります。

しかし、集客を最大化するためにKPIは「具体的な数値」を盛りこまなければなりません。そんなときに「KGI」が「KPI」を具体化させることができるのです。KGIが「問い合わせ件数の増加」と曖昧なものではダメです。しっかり「現状で10件の問い合わせ件数を20件にする」とKGIが定まっていれば「訪問者数を15%向上させれば、問い合わせ数20件を達成できる!」と具体的かつ達成可能なKPIを定めることが出来るのです。

KGIの具体的な算出方法とは?

KGIの具体的な算出方法とは?

さて、KGIの概要や必要性がお分かり頂けたところで、続いては一体どのようにすればKGIを算出できるのでしょうか?冒頭にも書かせて頂きましたが、結論から言ってしまえば「目標とする売上高(円)から逆算して、コンバージョン件数(件)に換算する」がKGIの算出方法です。

なぜ「円」から「件」に換算をしないといけないかというと、ビジネスにおける最終目標は売上高(円)ですが、ウェブサイトにおいて達成できる最終的な成果はコンバージョンだからです。ですから、何度も言ってしまいますがウェブサイトにおけるKGIは「コンバージョン件数」になります。

では、その具体的なコンバージョン件数はどのように算出するのでしょうか?下記の図が具体的な算出方法です。

具体的な算出方法

この式だけでは具体的なイメージがつきづらいので、今回は「売上を伸ばしたい結婚式場」を例に必要なコンバージョン件数を洗い出してみましょう!しかし式に当てはめる前に、下記の数値を算出しなければなりません。

  • ウェブサイト経由による最終的な売上金額(円)
  • ウェブサイトからの受注・成約率(%)
  • コンバージョン単価(円)

まず初めに「ウェブサイト経由による最終的な売上金額」を決めましょう。目標としている売上金額が明確にするということは、必要なコンバージョン数を割り出す大前提だからです。例えば、結婚式場の目標とする月間売上が「3000万円」とします。売上のほとんどをウェブサイト経由で発生するのであれば、この数値を式における「目標売上高」にしましょう。しかし営業による売上が1/3で、ウェブサイト経由の売上が2/3である場合、式における「目標売上高」は「2000万円」とします。今回はこの「2000万円」を目標売上高にしてみます。

続いて「ウェブサイトからの受注・成約率(%)」を計算しましょう。そうすることで後ほど登場する「コンバージョン単価」を算出することができるからです。例えば、結婚式場のウェブサイトからの資料請求件数が月間に50件、そのうち最終的に成約に至るのが5件と仮定すると、成約率は「10%」となります。

続いて「コンバージョン単価」を計算しましょう。コンバージョン単価とは「一件のコンバージョンで発生する平均単価」のことで
「一件コンバージョンは○○万円の売上(もしくは価値)に相当する」と考えるために使います。この概念がないと、ウェブサイトで発生する売上(価値)はゼロ円になってしまいますからね(笑)

このコンバージョン単価の算出方法は以下です。

コンバージョン単価の算出方法

まず上記の式の「成約に至った売上」を計算します。例では「月間5件の成約」があり「月間1500万円の売上(一件あたり300万円)」と仮定します。その「月間売上」を「月間のコンバージョン件数」で割ります。例では「1500/50=30」となります。この「30万円」がコンバージョン単価です。つまりコンバージョン(例では資料請求)一件当たりに30万円の効果があると仮定できます。

これを先ほどのKGIを算出する式に当てはめれば、必要なコンバージョン件数(例では資料請求件数)は「月間売上2000万円/コンバージョン単価30万円=約66件」となり、このサイトにおけるKGIは「現状50件/月の資料請求を66件/月に増やす」になります。

そしてこの数値を元に、「資料請求を50件から66件にするにはどのくらい訪問者数を増やせばいいのだろう」や「どのくらいコンバージョン率を向上すれば良いのだろう」と様々なプロセス(KPI)を考えます。そしてこのKPIをより具体化して「広告からの訪問者数を◯◯%向上させる」などの具体的な施策を考え、実行して最終的に66件/月の資料請求を達成することがウェブ解析です。

まとめ

いかがでしたか?KGIの概要と必要性、そして具体的な算出方法をお分かりいただけたかと思います。ウェブサイトの種類によっては目標としているものも変わってくるため、上記の算出方法はすべてに適用できるわけではありませんが基本的な考え方は一緒です。

KGIを具体的に定めることはウェブ解析の第一歩、いやむしろウェブサイト制作をする前にウェブ担当者とウェブディレクターが絶対に決めて置かなければなりません。これを定めていないと何も手の付けようがないといっても過言ではありません。

KGIを定めているつもりでも「コンバージョン数を上げる」など具体的な数値を交えていないものになっていませんか?いまからでも遅くありません。KGIを定めてウェブ解析をして、集客を最大化するウェブサイトにしていきましょう!

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