2015.03.20
実体験!Webサイトのデザインを丸々コピーされた時の対処法と知っておきたい著作権をまとめてみた
あなたはWebサイトのデザインやオリジナルのブログテーマ、それだけでなくコンテンツまで丸々コピーされて悩んだことはありますか?当ブログは私が一からデザインやコーディングをしているのですが、ほぼデザインやテイストをコピーされてしまいました(笑)業界やコンテンツは全く異なるのですが、デザインやレイアウトがほぼ一緒で、さらにはサイト名が「◯◯◯◯ファン」となっており、思わず笑ってしまいました。
そして意外なことに、色々調べてみるとサイトやコンテンツを丸々コピーされてしまった方が多かったのです。では一体、そんな時はどのように対処すれば良いのでしょうか?それは、サイトのキャプチャを取得したり、Googleにその旨を連絡したり、さらにはそれをブログで周知したり…などいくつかの対処法があります。それを知ることであなたのサイト、そしてあなた自身を守ることが出来ます。
今回は、「Webサイトのデザインを丸々コピーされた時の対処法」と「Webサイトの著作権」についてご紹介します!
そもそもWebサイトに著作権ってあるの?
本題の前に、そもそもWebサイトには著作権はあるのでしょうか?なんとなく著作権はありそうなイメージですが、Webデザイナー必読?!著作権について知っておくべき10のことという記事によると、
著作権とは、知的財産権の一つです。日本の著作権は「無方式主義」と呼ばれる方式で、制作物を制作すると自動的に著作権が発生します。Webデザイナーにとっては、Webサイトなど制作物に対しての権利です。Webサイト制作の場合は「公衆送信権、送信可能化権」「公の伝達権」「譲渡権」が主になると思います。(一部抜粋)
つまりWebサイトには、無方式主義に基づいて自動的に著作権が付くことになります。だからといって、そのサイトのキャプチャを載せたり、記事を一部引用することが制限されているわけではありません。コピーや盗用とは違い「引用」は認められているのです。引用については多くの条件があり、著作物を「引用」する際のルールとは?が非常に参考になります。
著作権では保護されないことも
しかし、著作権では保護されないこともあります。それはサイトのレイアウトと配色です。先ほどの記事がとても詳しく解説されているので再度引用させて頂くと、
レイアウトは「創作的に表現」したものではなく、「アイディア、手法」と解釈されます。手法ですので、レイアウトを真似しても著作権侵害になることにはなりません。そして配色も真似しても著作権では問題ありません。
えー!レイアウトや配色は「手法」ということになるので著作権で保護されるわけではないんんですね…。でも言われてみれば、レイアウトや配色まで制限していたらWebサイトを作れないですよね。しかし丸々コピーしているとコーポレートアイデンティティの観点から、法に触れる可能性もあります。なのでデザインや装飾、レイアウトはアイデアとして参考にする程度に留めておくのが相応しそうです。技術を磨くためにサイトデザインを丸々コピーして作ってみることは公開をしなければ個人的には良いと思います。が、公開をするのはモラルに反していますよね。
丸々コピーされた際の対処法とは?
Webサイトに関する著作権を踏まえた上で、万が一サイトがコピーされてしまったらどのように対処すれば良いのでしょうか?実は、サイトがコピーされた際の対処法に正解はありません。その後の行動もあくまで自己責任となります。がしかし、その対処法を知ると知らないでは大きな違いがあり、自分自身を守ることにも繋がるのでご参考になれば幸いです!
まずは証拠を残そう
まず始めに、サイトがコピーされた証拠を残しましょう。ウェブ魚拓というサービスを利用して、コピーされた証拠を残します。そうすることで自分の正当性を証明することができ、また万が一サイトやコンテンツを削除された場合でも対処することができます。
管理者に問い合わせしてみよう
証拠を残したら、そのサイトの管理者に問い合わせをしてみましょう。「デザインやレイアウト、コンテンツが酷似しているので、変更または削除して下さい」というような旨をお伝えします。多くの管理者は削除要請に沿ってくれるそうです。
問い合わせフォームがない場合は?
万が一問い合わせフォームがない場合は、WHOIS検索をしてみましょう。WHOISとは、そのIPアドレスやドメインの利用者情報のことです。ドメインの登録申請する際に個人や企業情報を登録しているので、そのドメインの登録者情報を「WHOIS検索」を利用して調べることが出来ます。
しかし個人でドメインの登録申請をする際は個人情報が誰でも見られるような状態になってしまうため、「WHOIS情報公開代行」というサービスを利用していることが多いのです。これは登録者の個人情報を公開するのではなく、ドメインを登録する際に利用した業者さんの情報を代わりに表示するもので、プライバシーを守るためにあります。
その場合でも、その業者さんの情報が分かるのでそちらへ連絡をし、削除要請や情報開示請求をすることが出来ます。
検索結果に表示させないようにしよう
管理者が変更や削除要請に対応してもらえなかった場合、そしてコンテンツや記事そのものがコピーされている場合はGoogleに「権利侵害コンテンツの申し立て」をします。コンテンツがコピーされているということは、検索エンジンから見ると重複コンテンツが存在することになり、そういったコンテンツはGoogleからペナルティを受ける場合があります。
自分がオリジナルコンテンツを発信しているのに、コピーサイトの方が検索結果で上位に表示されていたり、自分自身がペナルティを受けてしまっては理不尽ですよね。ですから、しっかりとGoogleに申し立てをすることが重要になります。詳しい手順はブログ記事が丸パクリされました! Googleに通報したよ!やあなたの著作物をパクったサイトをGoogle八分に追いやる正しい手順という記事が非常に参考になるので、ぜひご覧ください。
ブログ等で周知する
最後は、ブログ等で「酷似したサイトがありますが、当サイトとは一切関係がありません」という旨を周知しておきましょう。あなたのサイトやブログを深く知っている方であれば、「あなたのサイトに酷似したサイトがあるよ」と教えてくれますが、まだあなたのサイトを訪れてから日が浅い方は「こういうサイトも運営しているの?」と勘違い(場合によっては信頼を失う)してしまうかもしれないからです。
しっかりとブログ等で周知をし、勘違いされないように予防線を張っておきましょう。ちなみに、私が運営・制作しているブログサイトは当ブログだけですので、酷似したブログサイトがあっても関係ありませんので予めご了承ください(笑)。
未然に防ぐことはできるのか?
結論から言うとサイトやブログのコピーを完全に防ぐことはできません。しかしWordpressでサイトやブログを構築している場合はプラグイン等を使用することによりコピーを未然に防ぐことができます。「WP-Copyright-Protection」はテキストのコピーや、画像の右クリックでの保存を無効にすることができます。
しかし、そういったプラグインを利用すると純粋にテキストをコピーしたいだけの方々に対して、大きな不便をさせてしまいます。サイトのユーザビリティの低下にも繋がってしまいますよね。ですので、こればっかりは未然に防ぐことは難しいのかもしませんね。悪用目的でない事を見極めるプラグインが存在すると良いのですが…(笑)
そもそも丸々コピーする意味が無い
しかし、最終的に思うのは丸々コピーするのは意味が無いですよね。サイトの目的や顧客ターゲット層によって最適なデザインやレイアウトは異なるので、デザインやレイアウトを丸々コピーしても同じような効果は見込めないのです。また目的やターゲット層まで同じだと厄介ですが、そういったコピーサイトのほうを信頼する方がどれだけいるかっていう話ですよね。
例えば、当ブログのデザインで楽しい遊園地を紹介するコンテンツを配信するとします。しかし遊園地を紹介するとしたら、見て頂いてる方に「楽しそう!」や「行ってみたい!」と共感してもらえるようなデザインが必要です。もっとサイトを賑やかにするとか、遊園地の世界観を出すなど。こんなシンプルなデザインのブログで遊園地が紹介されていても、なんだかワクワクしません(笑)
猫好きに有名なとあるブログがあるのですが、そのブロガーの飼っている猫が記事の横やサイドバーから顔を覗かせていたりして、とても可愛いです。もちろん一番重要なのはコンテンツですが、そういった工夫も必要で、それがユーザーを満足させてくれるのではないかと思います。
だからこそ、コピーをしても意味がないと私は思います。話は変わりますが、嬉しいことに当ブログには「こちらのブログのテーマ良いですね。テーマとして配布して頂きたいです。」というご連絡を頂くことがあります。そのようなお言葉はもちろん嬉しいですし、まさかそういう風に言って頂けるとも思いませんでした。しかしテーマとして配布するのはサポート面などで大変なことが多いので、今はお断りさせて頂いています。また、お問い合わせフォームにて入力して頂くメールアドレスにミスがあり、こういった旨をお伝え出来ていない方々がいらっしゃるので、この場をお借りしてご連絡させていただきます。
まとめ
いかがでしたか?サイトには自動的に著作権が適用されますが、レイアウトや配色は著作権で保護することが出来ず、またコンテンツ等を盗用されるのを完全に防ぐことも出来ません。だからと言って何も対処をしないと、Googleからペナルティを受けてしまう可能性があり、また自分のサイトや自分自身の信頼を欠いてしまう可能性もあるのです。
サイトをコピーされているのを知ったときは、思わず心拍数が上がりました。私の場合はコンテンツを盗用されているわけでもなく、画像も直リンクを貼られているわけではありませんから、丸々コピーされている方々よりは被害は少ないと思います。コンテンツがコピーされており、その対処法を面白おかしくご紹介しているブログもあり、思わず元気をもらいました(笑)。
未然に防ぐことは出来ませんが、対処法を知ることで被害を最小限に抑えるので、落ち着いて対処しましょう!