2015.06.22
超簡単!Googleアナリティクスの導入と必ずやっておきたい10の設定
あなたはウェブサイトにアクセス解析ツールを導入して集客を最大化していますか?ウェブサイトで集客を最大化するためにアクセス解析ツールは必ず導入しましょう。またアクセス解析ツールを導入しただけで必要な設定をせず、正確でないデータを取得してしまっていませんか?アクセス解析ツールは必要な設定をしないと正確な数値が取得できず、ウェブサイトの改善に活かすことができません。
ウェブサイトで集客を最大化するためには超重要!ウェブ解析やアクセス解析をして集客を最大化する基本原則とはにも書かせていただいたように「ウェブ解析」をしてPDCAサイクルを回すことが重要です。ウェブ解析についてまだご存知ない方は、アクセス解析ツール導入の前に先述の記事をぜひご覧ください。ウェブ解析を理解している、と理解していないではその解析する視点も大きく異なってくるためです。
話が少し逸れましたがこの「ウェブ解析」をする際に欠かせないのがアクセス解析ツールです。なぜなら、ウェブ解析は得られたデータ(訪問者数や直帰率)を元に課題を見つけなければならないためです。そしてそれには「正確なデータ」の取得が必要となります。正確なデータが取得出来ないと、間違った施策を生み出す元になってしまうためです。
では一体、どんなアクセス解析ツールを導入して、どのような設定をすれば正確なデータを取得することができるのでしょうか?そこで今回は「Googleアナリティクスの導入と必ずやっておきたい10の設定」をご紹介します!
そもそもアクセス解析ツールとは?
そもそも「アクセス解析ツール」とは一体、何のことでしょうか?アクセス解析ツールとはあなたのウェブサイトに訪れたお客様の「訪問者数」や、ウェブサイトに訪れるきっかけとなった「流入元」、お客様が1ページだけ閲覧してサイトを閉じてしまった割合である「直帰率」などウェブサイトに関するさまざまな情報を取得することが出来るツールのことです。
そしてウェブサイトで集客を最大化するためには必ずアクセス解析ツールを導入しましょう。集客を最大化するためには「ウェブサイトの課題を見つける→それを解決する施策を考える→施策を実行する→それを検証する」というPDCAサイクルを回すことが基本となり、そのためにアクセス解析ツールが必要となるためです。
事実、集客を最大化しているウェブサイトには必ずアクセス解析ツールが導入されているといっても過言ではありません。ウェブサイトにおける集客を最大化するためにも、ぜひアクセス解析ツールを導入しましょう。
アクセス解析ツールの導入や運用に費用はかかるの?
では一体、アクセス解析ツールの導入や運用にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?その答えは「提供サービスによって異なる」です。有料のものもあれば、無料で使うことができるサービスもあるためです。
例えば有料でよく使われているのは「Adobe Site Catalyst(サイトカタリスト)」、無料で有名なのは「Googleアナリティクス」です。その他にも多くのアクセス解析ツールが存在するのですが、多くの方に利用されているのが「Googleアナリティクス」で、今回はこの「Googleアナリティクス」の導入と、集客を最大化するための設定をご紹介させていただきます。
なぜGoogleアナリティクスが人気なのか?
では一体、なぜGoogleアナリティクスが人気なのでしょうか?その理由は、Googleアナリティクスは「無料で利用」することができ、有料の解析ツールを凌ぐほどの「機能」を持っているためです。事実、東証一部上場している企業の6~7割はこのGoogleアナリティクスを導入しているといわれています。
しかしGoogleアナリティクスは完璧かというとそうでもありません。簡潔に言うと、やはり有料のAdobe Site Catalystに劣る点は数多くあります。それでもGoogleアナリティクスは有料ツールに引けをとらない機能を持っているので、むしろ一流のウェブ解析士も利用しているのでGoogleアナリティクスで十分過ぎると考えていいと思います。
Googleアナリティクスの導入方法
それではさっそく「Googleアナリティクスの導入方法」をご紹介します。導入方法の主な手順は下記です。
- 1:Googleアカウントを作成する
- 2:Googleアナリティクスアカウントを作成する
- 3:トラッキングコードをサイトに設置する
まず初めに「Googleアカウントを作成する」は、Googleアカウントをお持ちでない場合はGoogleアカウント作成画面よりGoogleアカウントを作成してください。
続いて「Googleアナリティクスアカウントを作成する」は、Googleアナリティクス公式サイトにアクセスし、右上の「アカウントを作成」ボタンを押して下さい。Googleアカウントのログイン画面が表示されますので、先程作成したアカウントでログインしてください。表示された画面右下の「お申し込み」ボタンをクリックするとGoogleアナリティクスアカウントの作成が完了です。続いて下記の項目を入力してください。
- トラッキングの対象:ウェブサイト
- アカウント名:お好きな名前
- ウェブサイトのURL:導入するサイトのURL
- 業種:該当する業種を選択
- タイムゾーン:日本を選択
上記項目の入力を終えたら、最後に「トラッキングコード」が発行されますので、導入するウェブサイト内の</head>の直前に貼り付けてください。以上でGoogleアナリティクスの導入が完了です。
集客を最大化するために絶対にやっておきたい設定とは?
無事Googleアナリティクスを導入できたところで、続いては「集客を最大化するために絶対にやっておきたい設定」をご紹介します。集客を最大化するためのウェブ解析には「正確な分析」が必要不可欠で、Googleアナリティクスを導入しただけではこの「正確な分析」が出来ないためです。
例えば、Googleアナリティクスを導入した時点では「関係者のIPアドレスが除外されていない」のです。つまりそのウェブサイトの担当者や運営者のアクセスまで集計してしまっているので、お客様”のみの”アクセス数などを正確に取得できない(特にまだアクセス数が少ないサイトは関係者が大半のアクセスを占めてしまう)ため、分析結果に大きな影響が出てしまいます。
ウェブサイトで集客を最大化するためにもまずは必ず設定を行い、「正確な分析」ができる環境を整えましょう!正直面倒なことも多いのですが、これさえやっておけば後が楽になりますので一緒に見ていきましょう!
ウェブサイトの目標(コンバージョン)を設定しよう
まず初めは「ウェブサイトの目標(コンバージョン)設定をする」ということで、これが一番重要といっても過言ではありません。ウェブサイトにおけるゴールはその目的などによって異なり、主なものは「問い合わせ」「資料請求」「商品購入」などで、これを「コンバージョン」というのですが、これが設定されていないとウェブサイトの効果が出ているのか出ていないのか判断できないためです。
そして、それをどのような基準で達成とみなすか、下記の4つのタイプに分けて考えることができます。
- 特定ページ(URL)の到達を目標とする
- 滞在時間を目標とする
- ページビュー数を目標とする
- イベントを目標とする
上記4タイプの中でもよく使われるのが「特定ページ(URL)の到達を目標とする」です。例えば「問い合わせ完了ページ」や「資料請求完了ページ」、そして「商品購入完了ページ」などお客様が問い合わせや購入など特定のアクションを起こした後に表示するページへの到達を目標とすることで、その数値を取得します。その評価は2通りあり、URLを指定するか、金額を指定するかです。
例えばURLで指定する場合は「www.○○○○.com/資料請求完了」に到達したら1件のコンバージョン、と考える方法です。金額で指定する場合は「www.○○○○.com/資料請求完了」に到達したら○○万円の金額価値に相当する、と考える方法です。
通常は目標URLへの到達で1件のコンバージョン、と効果を判定しますがECサイトなどウェブサイト上で直接的に売上が発生するサイトなどは金額価値で効果測定をしたほうが望ましいです。そのほうが「ウェブサイトの効果が出ているのか出ていないのか」判断しやすいためです。
金額価値の計算方法は「問い合わせからの成約率と平均受注金額から算出」します。例えば問い合わせが15件あり、実際に成約に至ったのが3件、そして1件当たりの受注金額を50万円とした場合、問い合わせ1件当たりの金額価値は「50万円×20%=10万円」と計算できます。つまり、問い合わせや資料請求があった場合は1件当たり10万円の売上が発生していると仮定することができます。ウェブサイトの最終的な目標(KGI)が金額の場合は、こちらの考え方をおすすめします。(参考書籍:Google アナリティクス 実践Webサイト分析入門 ユニバーサルアナリティクス対応 Web担当者が身につけておくべき新・100の法則。)
▼設定方法
1:アナリティクス設定 > 2:ビューの「目標」で新しい目標をクリック > 3:目標設定で「カスタム」を選択 > 4:名前を決める・タイプを選択・次のステップをクリック > 5:目標を「等しい」にし目標とするページURLを入力 > 6:目標を作成
関係者のアクセスを除外して正確な数値を取得しよう
続いては「関係者のアクセスを除外して正確な数値を取得する」ということです。ウェブサイトの担当者や運営者のアクセスを除外しないとお客様だけに対する正確なデータを取得することができないためです。特にアクセス数がまだ少ないウェブサイトの場合、その影響はとても大きなものとなります。
例えば、月間で500件のアクセスがある内、300件が関係者によるアクセスだった場合、これはとても極端な例ですがお客様の正確なデータを取得することができませんよね。関係者とお客様のウェブサイト上における行動は全くことなるため、関係者のアクセスを除外しないと間違った施策を生み出す元となってしまいます。
関係者のアクセスを除外する具体的な方法は下記です。
- ブラウザの拡張機能を利用する
- 特定の固定IPアドレスを除外する
- Cookieを利用して除外する
一つ目の「ブラウザの拡張機能を利用する」は、Googleアナリティクスにデータ集計されないための「オプトアウトアドオン」というものをブラウザにインストールすることでアクセスから除外する方法です。メリットとしては、そのアドオンをインストールしているブラウザで閲覧しているものに関してはデータが集計されないので、とても簡単に設定ができる点です。デメリットとしては閲覧に使用するPCやブラウザすべてにインストールしなければなりません。ウェブサイトの関係者があまり多くない場合は、この方法を利用しましょう。
▼設定方法
ブラウザがGoogle chromeの場合:こちら
ブラウザがGoogle chrome以外の場合:こちら
二つ目の「特定のIPアドレスを除外する」は、固定IPアドレス(※IPアドレス…ネットワーク上の住所のようなもので、一般的に家庭で接続しているのは変動IPアドレスで企業では固定IPアドレスを使用している場合が多い。固定IPアドレスとは再接続を繰り返してもIPアドレスが変わらないもののこと)を指定してアクセスを除外するため、メリットとして社内のPCやブラウザからのアクセスをまとめて除外することができます。その反面、企業が固定IPアドレスではない場合はこの方法を使うことができないというデメリットがあります。あなたの企業が固定IPアドレスを使用している場合はこの方法を利用しましょう。
▼設定方法
1:アナリティクス設定 > 2:ビューの「フィルタ」 > 3:新しいフィルタを作成 > 4:フィルタ名を任意で入力・選択項目を除外/IPアドレスからのトラフィック/等しいにする・除外したいIPアドレスを入力
三つ目の「Cookieを利用して除外する」は、Cookie(訪問者のコンピューターに一時的にデータを書きこむ仕組み)を利用してアクセスを除外する方法です。メリットとしては、変動IPアドレスからのアクセスやモバイル端末等からのアクセスを除外することができる点です。その反面、Cookieは誰でも簡単に削除ができてしまうのであまり正確なデータが取得できない恐れがあります。特に理由がない場合は上記2つの方法を利用しましょう。
日本の検索サイトを追加登録して正確な流入元を把握しよう
続いて「日本の検索サイトを追加登録する」ということです。GoogleアナリティクスではGoogleやYahoo!といった世界的な検索サイトからの流入は「検索エンジン」からのアクセスとして認識されますが、国内の検索サイトは「その他のサイト」として扱われてしまいます。
ウェブ解析においてお客様の「流入元」を分析することはとても重要なことで、この設定がなされていないと正確な流入元が取得できず、間違った改善策や施策を生み出す元となってしまうためです。ヤフーやGoogle以外の検索サイトからの流入はあまり多いイメージがありませんが、実はスマホユーザーによる「au one」や「dメニュー」などからの流入は多いものなのです。正確な流入元を計測するためにも、国内の検索サイトを追加登録しておきましょう。
国内の検索サイトを登録する際は、クエリパラメータというものを追加することで、その検索サイトからの流入を計測することができるようになります。主な国内検索サイトのクエリパラメータは下記です。
検索エンジン名 | ドメイン名 | クエリパラメータ |
---|---|---|
au | auone.jp | q |
docomo | docomo.ne.jp | MT |
nifty | nifty.com | q |
ocn | ocn.ne.jp | MT |
so-net | so-net.ne.jp | query |
excite | excite.co.jp | q |
livedoor | livedoor.com | q |
▼設定方法
1:アナリティクス設定 >2:プロパティの「トラッキング情報」> 3:オーガニック検索ソース > 4:検索エンジン追加 > 5:ドメインとクエリパラメータを入力
プロファイル設定をしてトップページの正確なデータを取得しよう
続いて「プロファイル設定をしてトップページの正確なデータを取得する」ということです。「www.○○○○.com/」と「www.○○○○.com/index.html」は同じページですが、Googleアナリティクスではそれぞれ別のページと認識してしまうためです。
そうなるとトップページに対する正確なデータが取得が出来ないのでそれぞれが同じページだと教えてあげることで、トップページに対する正確なデータの取得ができるようになります。
▼設定方法
1:アナリティクス設定 >2:ビュー設定 > 3:デフォルトページに”index.html”を入力する
Googleウェブマスターツールと連携して検索エンジン最適化を可能にする
続いて「Googleウェブマスターツールと連携して検索エンジン最適化を可能にしよう」ということです。ウェブ解析において「なぜそのキーワードで自分のサイトにこなかったか」を分析することはとても重要で、Googleアナリティクスでは「お客様のサイト訪問前の行動」を取得することはできませんが、ウェブマスターツールと連携することでそれが可能となるためです。
ウェブマスターツールと連携することで、そのキーワードで何番目に表示されており、どのくらいの割合で自分のウェブサイトに訪れてくれたかを知ることができます。そこから「タイトルに魅力を感じないのか」など課題を見つけることができます。
検索結果に表示されていてもクリックされなければ意味がありませんので、そこの改善はアクセス数に大きな影響を及ぼしますので、ぜひウェブマスターツールとの連携は設定しておきましょう。連携することで得られる主なメリットは下記です。
- 検索結果掲載順位を取得できる
- クリック率を取得できる
- データを詳細に絞り込むことができる
- データをメール送信できる
▼設定方法
1:アナリティクス設定 >2:プロパティ設定 > 3:ページ下部のウェブマスターツールの設定内「編集」をクリック > 4:ウェブマスターツールが開くので連携したサイトをチェックする
eコマーストラッキングを導入してECサイトの費用対効果を把握しよう
続いて「eコマーストラッキングを導入してECサイトの費用対効果を把握しよう」ということです。あなたのウェブサイトがECサイト(商品の売買を行うサイト/ショッピングサイトなど)である場合は、「eコマーストラッキング」を導入することで、購入された商品やその数量、そして購入金額などECサイト分析に特化した情報を取得することができるようになるためです。
例えば「どんなリスティング広告からどの商品がどれだけ売れたか」など費用対効果を見る際にも活用できます。またお客様が商品を購入するまでのプロセスを取得することもできるので、トップページ・商品ページ・購入フォームのどれが問題なのか課題を発見することもできるようになります。ECサイトを運営されている場合は、必ず導入してより正確なデータを取得し、より確実な施策を実施するためにもeコマーストラッキングを導入しましょう。
初めに導入したいサイトをアナリティクス上で開き「アナリティクス設定>ビュー設定」にある「eコマースの設定」をONにします。続いて「eコマーストラッキングコード」を「商品購入ページの前」に設置しましょう。コードは下記になりますが、この「eコマーストラッキングコード」は従来型のGoogleアナリティクス(ga.js)とユニバーサルアナリティクス(analytics.js)で
設置するコードが異なりますので、それぞれの環境に適したコードを設置してください。最後に導入したサイトをアナリティクスで開き、「コンバージョン>eコマース」でデータが表示されているか確認しましょう。
▼設定方法
1:アナリティクス設定 >2:ビュー設定の通貨の表示を”日本円”に選択 > 3:eコマース設定でeコマースを有効にする > 4:専用のトラッキングコードを購入完了ページなどに貼り付ける
▼ユニバーサルアナリティクス向けトラッキングコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 |
<script>ga('ecommerce:addTransaction', { id: '$オーダー/決済ID$', // Transaction ID - this is normally generated by your system. affiliation: '$ショップ名$', // Affiliation or store name revenue: '$オーダー金額総計$', // Grand Total shipping: '$送料$' , // Shipping cost tax: '$税金$' }); // Tax. ga('ecommerce:addItem', { id: '$オーダー/決済ID$', // Transaction ID. sku: '$商品ID$', // SKU/code. name: '$商品名$', // Product name. category: '$商品カテゴリーorブランド$', // Category or variation. price: '$商品単価$', // Unit price. quantity: '$個数$'}); // Quantity. ga('ecommerce:send'); </script> |
▼従来型のGoogleアナリティクス向けトラッキングコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 |
<script type=”text/javascript”> var _gaq = _gaq || []; _gaq.push(['_setAccount', 'UA-xxxxxxxx-1']); _gaq.push(['_trackPageview']); _gaq.push(['_addTrans', '$オーダーID$', // order ID - required '$ショップ名$', // affiliation or store name '$オーダー金額総計$', // total - required '$税金$', // tax '$送料$', // shipping '$市区町村$', // city '$県$', // state or province '$日本$' // country ]); // add item might be called for every item in the shopping cart // where your ecommerce engine loops through each item in the cart and // prints out _addItem for each _gaq.push(['_addItem', '$オーダーID$', // order ID - required '$商品ID$', // SKU/code - required '$商品名$', // product name '$商品カテゴリーorブランド$', // category or variation '$商品単価$', // unit price - required '$個数$' // quantity - required ]); _gaq.push(['_trackTrans']); //submits transaction to the Analytics servers (function() { var ga = document.createElement(‘script’); ga.type = ‘text/javascript’; ga.async = true; ga.src = (‘https:’ == document.location.protocol ? ‘https://ssl’ : ‘http://www’) + ‘.google-analytics.com/ga.js’; var s = document.getElementsByTagName(‘script’)[0]; s.parentNode.insertBefore(ga, s); })(); </script> |
▼参考リンク
ECサイトを作ったら設定したい。Google Analyticsコンバージョン設定 完全ガイド
イベントトラッキングを取得して効果の高い改善策を導き出そう
続いて「イベントトラッキングを設定する」ということです。イベントトラッキングはログインボタンやカートボタン、そしてPDFのダウンロード数など「ウェブサイト上におけるお客様の行動」を「ページビュー(閲覧行為)」としてではなく「イベント」として集計することができ、そのデータを元に「どこに設置した会員登録ボタンがよくクリックされているのか」など、効果を最大化するために必要な課題を見つけることができるようになるためです。
会員登録ボタンのクリックやカートボタンのクリック、動画の再生などページビューではないが「重要なお客様の行動」を取得することができるようになります。ウェブ解析では「数値によって課題をみつけ、改善を重ねて効果を最大化する」ことが基本なので、お客様の行動から課題を発見し、より高いコンバージョンを発生するようなウェブサイト最適化を施すためにもぜひイベントトラッキングを設定しましょう。主に下記のようなお客様の行動を取得することができます。
- ログインボタンやカートボタンのクリック回数
- PDFデータのダウンロード回数
- 外部リンクのクリック回数
- 動画や音楽の再生回数
- ページのスクロール量
▼設定方法
少し玄人ぶって、Googleアナリティクスのイベントトラッキングをサイト改善に使ってみよう!
より費用対効果の高い広告を見つけるために広告からの流入を判別しよう
続いて「より費用対効果の高い広告を見つけるために広告からの流入を判別しよう」ということです。Googleアナリティクスでは広告からの流入を「広告」ではなく「自然検索」と計測されるため、広告からの正確な流入を把握することができないためです。
リスティング広告には主にGoogle AdWordsとYahoo!プロモーションがあり、Google AdWordsに関してはアカウントをリンクするだけで「Google AdWordsからの流入」と計測してくれます(※詳しい設定方法はこの記事の最後の項目でご紹介します)。そしてYahoo!プロモーションは、広告のリンク先に計測パラメータと呼ばれるものを付与することで「Yahoo!のリスティングからの流入」と認識してくれます。
この「計測パラメータ」はダミーパラメータとも呼ばれ、メールマガジンからの流入を認識する際にも活用することができます。ダミーパラメータの概要や詳しい付与方法を次の項目でご紹介します。
ウェブ解析において「その広告からどのくらい流入があってどれだけコンバージョンに繋がったか」を把握することはとても重要で、その「広告からどのくらい流入」という部分を正確に取得しなければ、効果的な施策を実施することができません。より費用対効果の高い広告を見つけ、効果的な施策を実施するためにもYahoo!リスティング広告のリンク先にダミーパラメータを付与しましょう。
ダミーパラメーターを設定してメールマガジンや広告の効果測定をしよう
続いて「ダミーパラメーターを設定してメールマガジンや広告の効果測定をしよう」とは、URLのダミーパラメーターというものを活用することで、メールマガジンや広告からの流入を測定できるようにするというものです。
ウェブサイトで集客や収益を最大化するためにはメールマガジンや広告を活用したウェブマーケティングが絶対的に必要で、その効果測定が出来ないと改善策を導き出すことができず集客を最大化することができないからです。
例えば、Googleアナリティクス導入時はメールマガジンからの流入は「Direct」と表示され、メールマガジンからどれくらいの流入があったのかを計測することができません。そこでURLのダミーパラメーターというものを付与することで、メールマガジンからの流入を正確に計測することができるようになり、反応率を高めるための課題や施策を発見する元となります。
では一体、URLのダミーパラメータとは何のことでしょうか?例えば、下記のURLが割り当てられたウェブサイトがあるとします。
ダミーパラメーターを付与したURLは下記になります。
ダミーパラメーターを付与したURLには「?utm_source~」という文字列が加わりましたね。このウェブページのURLに「?」から始まる任意の文字列のことをダミーパラメーターといいます。
そしてこの文字列はブラウザに無視される性質があるため、ページの表示には何の影響もありません。例えば通常の「http://www.yahoo.co.jp/」と適当なダミーパラメータを付与した「http://www.yahoo.co.jp/?abc」を開いてみてください。どちらも同じYahoo!のトップページですよね。
つまり簡潔にいってしまえばメールマガジン内や広告のリンク先に「?mail」などのダミーパラメータを付与すれば、同じページを表示しつつ「このアクセスはメールマガジンからのアクセスだ」と計測できますよね。
しかしGoogleアナリティクスで正確に計測するためには一定のルールがあります。ダミーパラメータは必ず「utm_source(参照元)」と「utm_medium(メディア)」の値を定めなければなりません。「utm_source」とは参照元のことで、つまりどのウェブサイトからアクセスしてきたのか(例:GoogleやYahoo!)ということです。「utm_medium」はどんなメディアを経由してきたか(例:メールマガジンから・広告から)ということです。
例:Yahoo!のリスティング広告からの流入を計測したい場合(※cpcとはリスティング広告のことです)
例:メールマガジンからの流入を計測したい場合(※メールマガジンからの流入は参照元に日付を設定することでより効果測定がしやすくなります)
上記のURLをそれぞれ広告やメールマガジン内のリンク先に設定することで、流入元を識別できるようになります。上記のようなURLはGoogleのURL生成ツールで作ることも可能です。また設定することで下記のメリットを得ることができます。
- メールマガジンからの流入を計測できる
- メールマガジン内のURLのクリック数を計測できる
- メールマガジンからのコンバージョンを計測できる
- メールマガジンのA/Bテストが可能になる
- 広告の費用対効果が計測できる
- 最適な広告の改善策を導き出すことができる
広告の反応率をより高いものにするためにアドワーズと連携しよう
最後に「広告の反応率をより高いものにするためにアドワーズと連携しよう」ということです。アドワーズとはGoogleが提供するリスティング広告(キーワードに合わせて検索結果に掲載される広告)で、多くの認知や流入を得るために非常に大きな効果を発揮します。
しかし、Googleアナリティクス導入時ではアドワーズと連携しておらず、広告からの流入に関する正確なデータを得ることができません。そこで、管理者権限のあるGoogleアカウントでGoogleアナリティクスとアドワーズを連携させることで、リスティング広告に関する正確なデータを取得することができるようになります。
費用対効果の高いリスティング広告を導き出すためにGoogleアナリティクスとアドワーズの連携をしましょう!アドワーズと連携することで得られるメリットは下記です。
- キーワードごとの直帰率を取得できる
- データを広告グループや広告別に分析できる
- アナリティクスの目標をアドワーズにインポートできる
▼設定方法
▼Adwordsとアナリティクスアカウントが同じ場合
1:集客 > 2:Adwords > 3:キャンペーン > 4:リンクするアカウントを選択 > 5:任意のリンクグループのタイトルを入れる
▼Adwordsとアナリティクスアカウントが異なる場合
1:アカウントの「ユーザー管理」 > 2:権限を付与するメールアドレスを入力 > 3:権限を「編集」にする > 4:上記の「Adwordsとアナリティクスアカウントが同じ場合」の手順を繰り返す
まとめ
いかがでしたか?Googleアナリティクスは無料とは思えないほど高機能な解析ツールですが、導入するだけでは「正確なデータ」を取得することができません。ウェブ解析においては「正確なデータ」を元に課題を洗い出し施策を実施することが重要となるので、今回ご紹介した設定はぜひ実施しておきましょう!
正直大変な設定も多いので心が折れてしまいそうですが、一度設定してしまえば基本的にはもうする必要がありませんので、この際に設定してみてはいがでしょうか?過去の「正確なデータ」は二度と取得できませんので、これからGoogleアナリティクスを導入される方も、既に導入されている方も今のうちに環境を整えておきましょう!